「予防」で先手を打つ

フレイル予防の取り組みについて

介護現場におけるフレイルの対策の大切さ

フレイルは、加齢や手術、持病の悪化などが原因となり、認知力や足腰、嚥下能力など、様々な身体の機能が衰えている状態を指します。

こうした状態が長く続くことで、健康寿命が短くなったり、様々な場面で身体介護が必要となったりすることもあるため、早めに対策を行うことが重要となります。

介護職員として施設やデイサービスなどの現場で働く際には、フレイルの予防や改善の大切さについて、就職前に自分なりに勉強をしたり、働きながら知識を身につけたりすることが大事です。

特に、認知症や身体障がいのある高齢者の対応をする場合には、医師やケアマネジャーなどのアドバイスを聞きながら、なるべく個別に対応をすることが肝心です。

 
フレイルの状態になると、要介護状態になるだけではなく抵抗力も低下するため、介護職員はフレイルの前症状をよく知っておくことが必要です。

具体的には、意図的ではなく6か月で2kg以上の体重の減少があった場合や、疲労感の継続、歩行スピードや筋力の低下などがフレイルの前症状になります。

フレイルの前症状が見られた場合、早めに対応することで再び健康な状態に戻ることが可能なため、介護職員はよく見ておくことが大切なのです。


介護職員の教育に力を入れている現場の中には、フレイルの問題点について専門家を呼んで研修会やセミナーを行うところもあります。

そこで、フレイルに関する理解を深めるうえで、新人からベテランまですべての介護職員に対するサポート体制が整っている職場を探すことも大切です。

なお、フレイルの状態を回避するには、医療や介護、栄養など様々な分野の専門家の協力が不可欠となります。

そこで、介護の仕事を続けるうえで、日ごろから職種を超えて活発にコミュニケーションを取るよう心がけることが大事です。

その他、高齢の利用者のフレイルの問題や解決法を職場内で共有するうえで、ミーティングの際にそれぞれの専門職が意見を出し合うことも有効です。

フレイル予防については、「これからの暮らしのために大切なフレイル予防」を読んでおくとより深く知ることができるでしょう。